転職の心構え① 転職は撤退戦

心構え
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具体的な転職活動の進め方に入る前に、いくつか心構えについて解説したいと思います。まず「転職は撤退戦」というところから始めましょう!

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退却と進出の両にらみ

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転職活動は「現職を辞めること」と「新たな企業に入社すること」という2つの行為から成り立ちます。

転職というと”逃げ”という印象を持たれたり、逆に前向きなキャリアアップと捉えられたり、人によってそのイメージは様々だと思いますが、フォーカスしている部分が違うだけで、どちらの見方もそれなりに正しいと言えます。

自分にとって魅力的でなくなった会社から退き、新たな活路を見出すことを転職活動と呼ぶからです。

何を当たり前なことをと思われるかもしれませんが、この「退却」と「進出」の両方を行わなければならないことは転職活動のポイントの一つです。

皆さんはこのような「撤退戦」に臨んだことがあるでしょうか。

確かに受験や就職活動、それにこれまでの会社での仕事も大変だったかもしれません。でもそれは大抵の場合、「進出」だけで済んでいたのではないでしょうか。

おそらく多くの方にとって、撤退戦は初めてのことになるのではないかと思います。

撤退はなぜ難しいのか

事業でも戦争でも撤退は難しいと言われます。それはなぜでしょうか。

撤退と玉砕は違います。ただ物事を投げ出せばよいのであれば簡単ですが、それは撤退ではなく玉砕です。

撤退とは一度退き、次のチャンスに備えるということですから、退却と進出(に備えること)はセットで考えなくてはなりません。

後に進出が控えているのであれば、退却時の損失や損害は最低限に抑える必要があります。

もう勝ち目がない戦いで、損害を抑えることだけを念頭にジリジリと後退する。混乱や敵の追撃もあるでしょう。

前を向いて力強く前進することに比べてはるかに大変そうなことは、なんとなく分かるのではないでしょうか。

肝となるのは収入源の確保

転職活動も同じです。

詳しくはこのあと説明しますが、ブラック企業でない限り、次の仕事が見つかるまで現職企業を辞めてはいけません。

「転職の心構え② 次が決まるまで現職を辞めない」

次の就職先がいつ決まるのかは誰にも分からないのですから、その間の収入源を確保しておくことは、持続的な転職活動を進める上で極めて重要になります。

つまり現職企業で密かに退却の体制を整えながら、新たな進出先を模索するという高度なことを行う必要があるのです。

自分がすでに見切っている会社で働くということですから、時間が取られる割にはモチベーションは上がりません。

しかし無用な軋轢を避けるためにも、やる気のないそぶりを見せることはNGです。世の中は意外に狭く、今後のためにも信用を損なうような行いは避けた方がいい。

要するに、モチベーションが上がらない中でもこれまでと変わりない働きぶりを示さなくてはならないのです。そして転職先が決まった後は円満退職に向けた退職交渉も待っています。

起死回生を図るため、ジリジリと後退する撤退戦そのものだと思いませんか。

つらい戦いの先に…

なんだかはじめのうちから暗い話になってしまいましたが、このブログは安易な自己啓発本ではないので、転職活動は楽勝などという、必要以上にポジティブなことは言いません。

特に家庭をもっていればリスクもありますし、昼間の勤務を継続しながら活動するわけですから、時間的にも精神的にも楽でないことは予想できると思います。

「書類選考通過率と転職活動のタイムマネジメント。戦線拡大は自滅する」

そしてはじめのうちにこのことを理解しておくことがとても大切なのです。

最初はやる気満々だったとしても、仕事を抱えながら職務経歴書を書いたり面接を受けに行ったりするのは大変ですし、加えて思うように選考も進まないとなれば、誰でも心が折れてきます。

それが当たり前なのです。

そのことをあらかじめ知っておけば、いざ疲れてきたときにも、そもそもそういうものだと思いながら気を取り直して進むことができるでしょう。

「転職活動に疲れてきた時は…。面接に落ちても気にしない」

しかしその認識がなければ、自分には転職なんて無理だったんだと活動自体を諦めてしまいかねません。

だからはじめの段階でこのことを知っておいてほしいのです。

転職は必ずできます。満足のいくキャリアも必ず築けます。ただ楽なことばかりでもありません。転職活動は結構しんどい撤退戦なのです

そしてその先にこそ、皆さんの目指すゴールがあります。まずはこの認識からスタートしましょう。

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